スズメバチの巣駆除は防護服が必要!安全な選び方と自作・代用リスクについて紹介!

スズメバチの巣駆除は防護服が必須!安全な選び方と自作・代用リスクについて紹介!

スズメバチの巣を見つけて「自分で駆除できないかな?」と思う方もいるかもしれません。

しかし、スズメバチの巣が自力で駆除できる期間は一時期で、さらに防護服は必須です。こちらの記事では、スズメバチの巣の駆除に防護服が必須な理由と、自力で駆除できる範囲などを紹介します。

スズメバチの巣を見つけてしまった方のお役に立てば幸いです。

スズメバチの巣の特徴
スズメバチの巣

スズメバチの巣は、その構造と作られる場所が人にとって重大な危険を引き起こす要因です。

初期の巣はトックリを逆さにしたような形状をしていますが、働き蜂が増える夏以降は球形や楕円形に巨大化し、種類によっては特徴的なマーブル模様を呈します。

この巣が、軒下、天井裏、ベランダの隅、樹木の洞、さらには地中といった人間の生活圏の近くに作られることが多いため、知らずに接近し、ハチを刺激してしまう事故が後を絶ちません。

巣が大きくなるにつれて内部のハチの数も劇的に増加し、巣を守ろうとする防衛本能と攻撃性も最高潮に達します。

そのため、巣の形状や場所に関わらず、その存在自体が命に関わる脅威であり、発見したらすぐに静かに離れ、専門の業者に駆除を依頼することが絶対的に必要です。

目次

みんなはどう考えている?スズメバチ駆除の現状認識・危機意識に関するアンケート

アンケート概要

調査期間:2025年4月全期間

調査方法:当サイト独自Webアンケート

調査対象:スズメバチやスズメバチの巣が家に出たことのある方

調査内容: スズメバチ駆除に関するアンケート

調査結果:有効回答数39名

こちらではスズメバチ駆除の現状認識・危機意識に関するアンケートの結果をご紹介します。

Q1. スズメバチの巣を見つけた時に、最も強く感じたことは何ですか? (複数選択可)

Q1. スズメバチの巣を見つけた時に、最も強く感じたことは何ですか? (複数選択可)
回答回答数割合
A. 刺されることへの恐怖・生命の危険3590%
B. 駆除にかかる費用(コスト)の心配2462%
C. 巣がさらに大きくなることへの焦り2872%
D. どこに相談すれば良いか分からない不安1846%

スズメバチを見つけた時に一番強く感じたことは「刺されることの恐怖」です。さらに、放っておくと巣がさらに大きくなることへの焦りもあったことがわかります。

Q2. 見つけた巣の大きさや場所は、どの程度危険だと感じましたか? (単一選択)

Q2. 見つけた巣の大きさや場所は、どの程度危険だと感じましたか? (単一選択)
回答回答数割合
A. 極めて危険なので、すぐにプロに任せるつもり1744%
B. 危険は感じるが、自分で対策すれば対処できるかもしれない1641%
C. まだ小さいので、そこまで危険ではないと思う615%

蜂の巣の駆除に関しては「プロに任せたい」と思った方と「自力で対処したい」と考えた方は半々の状況でした。

Q3. スズメバチの巣の駆除について、どの方法で解決しましたか? (単一選択)

Q3. スズメバチの巣の駆除について、どの方法で解決しましたか? (単一選択)
回答回答数割合
A. 自力駆除を試みた718%
B. 費用はかかるが、安全のためにプロの業者に依頼した1846%
C. 未対応1436%

スズメバチの駆除に関してはプロに任せた方が多かったのですが、自分で駆除を試みた方も少々います。ただ、アンケート回答時にまだ、対応していなかった方も多くいます。
スズメバチの駆除に関しては危険なためプロに依頼するのがおすすめです。

Q4. もし自力駆除するなら、防護服の入手方法として最も有力なものは? (単一選択)

Q4. もし自力駆除するなら、防護服の入手方法として最も有力なものは? (単一選択)
回答回答数割合
A. レンタルして費用を抑える1744%
B. 購入して万が一に備える718%
C. 自治体の貸し出しを利用する512%
D. 専門業者に依頼する方が安全なので、防護服は探さない1026%

もし、自力で駆除する場合に、防護服をどう入手するかについては、レンタルを考えている人が多かったです。
ただし、絶対に自力では駆除しないという方もいました。

なぜスズメバチ駆除に専用の防護服が必須なのか?

蜂駆除防護服

スズメバチの巣を見つけて「自分で何とかしたい」と思たとき、専用の防護服なしで駆除を行うのは、極めて危険です。

駆除作業に、スズメバチに特化した専用の防護服が必須となる理由はこちらです。

❶ スズメバチの毒針は一般の服を貫通する

一番大きな理由は、スズメバチの針の構造とその威力の高さです。

  • 一般的な衣類は無力:
    • 通常の長袖や作業着・厚手のパーカー・カッパ(レインコート)・軍手などでは、スズメバチの強靭な毒針の貫通をほぼ防げません
    • スズメバチは毒針を刺すと同時に毒液を注入します。特に、凶暴性の高いオオスズメバチなどは針が非常に長く、分厚い生地でも貫通させる力を持っています。
  • 専用服の仕組み:
    • 専用の防護服は、単純に厚いだけではありません。生地を二重・三重構造にしたり、特殊な繊維を使用したりすることで、生地と生地の間にハチの針が届かない空間を作り、毒針が皮膚まで達するのを防いでいます。
    • 一般衣類でこの防護服の構造は再現できません。

❷ アナフィラキシーショックの危険性

スズメバチの危険性は、刺されたときの「痛み」だけではありません。命に関わる重篤なアレルギー反応を引き起こす可能性があります。

  • 命の危険:
    • ハチ毒に対して体が過剰に反応するアナフィラキシーショックは、短時間で血圧低下、呼吸困難、意識障害を引き起こし、最悪の場合、死に至る可能性があります。
    • このショックは、過去にハチに刺された経験のある人ほど発症リスクが高まると言われています。
  • 集団攻撃のリスク:
    • スズメバチは一度刺激を受けると、警報フェロモンを出して仲間を一斉に呼び寄せます。適切な防護服なしで駆除を試みると、数匹どころか数十匹に囲まれて集団攻撃を受けることになり、ショックの発症リスクが跳ね上がります。

❸ 危険度チェック:スズメバチの巣は自力駆除の対象外かもしれません

安全に駆除するために、まずはご自宅の巣の状況を確認しましょう。以下の条件に当てはまる場合、専用の防護服があったとしてもプロに任せるべき危険な状態です。

危険度巣の状態と場所
巣の大きさがソフトボール以上
巣が屋根裏、壁の内部、床下など閉鎖空間にある
活発にハチが出入りしている夏〜秋の時期
巣の種類の特定が難しく、オオスズメバチの可能性がある

専門業者に依頼すれば、万全の装備と経験そして強力な薬剤で、安全かつ確実に駆除してもらえます。まずは焦らず、ご自身の安全確保を最優先に考えてください。

スズメバチ駆除用防護服の安全な選び方3つの重要基準

自力駆除を決断し、安全対策として防護服の購入やレンタルを検討する場合、「どの服でも同じ」ではありません。

ハチの針が皮膚に到達するのを防ぎ、作業中の事故を防ぐためには、安全性を証明された専用の防護服を選ぶ必要があります。特に重視すべき、安全性の基準は以下の3点です。

基準1: 貫通を防ぐ「厚みと素材」

最も重要なのが、スズメバチの毒針が貫通しない構造になっているかです。安価な簡易防護服と、プロ仕様の防護服の大きな違いは、この「貫通防止性能」にあります。

  • 多層構造であること: プロ用の防護服は、単純な厚手の布ではなく、ポリエステルやナイロンなどの繊維を何層にも重ねて作られています。針が刺さっても、内部の空気層や繊維の密度によって針の先端が皮膚まで届かないように設計されています。
  • 素材の硬さと密度: ハチが服に付着した際にすぐに刺せないよう、表面に滑りやすい加工がされているものや、特殊な高密度素材が使われているかを確認しましょう。
  • 【注意点】 通販サイトなどで「駆除用」と銘打たれた安価な製品の中には、アシナガバチ向けでスズメバチの針に対応していないものや、強度が不十分なものがあります。レビューや商品説明で「スズメバチ対応」かつ「貫通テスト済み」であることを確認しましょう。

基準2: 視界と呼吸を確保する「面部の構造」

防護服を着て駆除作業を行う際、刺されるリスクだけでなく、視界の悪さや呼吸のしづらさによる事故も大きな危険です。

  • 面部の素材: 顔面を保護する部分は、ハチの侵入を防ぐために細かいメッシュ構造になっている必要があります。また、メッシュの色は黒色で光の反射を防ぎ、視界をクリアに保ちます。
  • 曇り止め対策: 駆除作業は熱中症になりやすい環境で行われるため、面部が曇ると視界が一気に遮られます。曇り止め加工が施されているか、強制換気ファンが付いているかどうかも、安全な作業には欠かせないチェックポイントです。
  • ヘルメットの有無: 面部を固定し、頭部を保護するためのヘルメットが内蔵・付属しているものが望ましいです。

基準3: 隙間を作らない「全身保護」

どんなに強靭な素材でも服にわずかな隙間があれば、スズメバチはそこから侵入しようとします。ハチの侵入経路を徹底的に塞ぐための構造が必要です。

  • 袖口・足首の二重構造: 袖口や足首は、ゴムや面ファスナー(マジックテープ)などで二重に締め付けられる構造になっているかを確認しましょう。軍手や長靴との接合部分に隙間ができない設計が必須です。
  • 首元の完全防御: 服の着脱口となる首元が、チャック(ファスナー)だけでなく、さらに上からカバー(二重の面ファスナーや折り返し)で覆われているかを確認してください。駆除中にハチがチャックの隙間を狙うことは少なくありません。
  • 長靴は専用品を選ぶ: 防護服とセットで使用する長靴も、厚手のゴム製で、服の足首部分を完全に覆える形状のものを選ぶようにしましょう。

これらの基準をクリアした防護服を選ぶことが、安全にスズメバチ駆除を行うための最初のステップです。

しかし、これらの装備を完璧に揃えても、高所や壁の中といった複雑な場所の駆除は危険が伴うため、経験豊富な専門業者に依頼するのが安全です。

コストを抑えたい方向け:防護服の「入手方法」と費用相場

スズメバチの巣の駆除は、突然の出費になりますから、「できるだけ費用を抑えたい」ものでです。防護服の費用は、自力駆除の総コストに直結します。

ここでは、安全性を担保しつつ、コストを抑えるための防護服の入手方法と、それぞれの費用相場について解説します。

❶ レンタル(最も現実的な選択肢)

スズメバチの駆除はほとんどの場合、一生に一度か二度あるかないかの作業です。そのため、高価な防護服を購入するよりも、必要な期間だけ借りる「レンタル」が最も現実的な選択肢となります。

レンタル
費用相場(1泊2日〜)5,000円〜15,000円程度
主な入手場所専門のレンタル業者、一部のホームセンター、地域の農協(JA)
メリット・デメリット✅ 初期費用を大幅に削減できる
❌ 予約が必要、返却の手間がある
  • レンタルするメリット:
    • コスト効率: 駆除費用全体を大きく下げることができます。
    • 高い安全性: レンタル業者で扱っているものは、プロ仕様またはそれに近い耐久性・安全性が確保されている場合が多いです。

❷ 購入(高頻度で使う方向け)

もし、アパートやマンションの管理者で複数の物件を所有している場合、あるいは毎年のようにハチの巣被害に見舞われる敷地を持つ場合は、購入を検討しても良いでしょう。

購入(プロ用)購入(準プロ用)
費用相場(一式)10万円〜3万円〜8万円
主な入手場所専門の防護服メーカー、大手通販サイトホームセンター(大型店)、大手通販サイト
メリット・デメリット✅ 必要な時にすぐ使える
❌ 初期費用が高額、保管場所が必要
✅ プロ用より安い
❌ 安全性がプロ用に劣る場合がある

【購入の注意点】 数千円〜1万円程度の安価な商品は、スズメバチの針に対応していないアシナガバチ向けの簡易品である可能性が高いです。
必ず「スズメバチ対応」かつ「貫通テスト済」であるかを確認し、安全基準を満たすものを選んでください。

❸ 自治体からの貸し出し(確認必須の節約術)

お住まいの地域によっては、市民の安全のため、市役所や区役所などの自治体が防護服や捕獲器を無料で貸し出している場合があります。

これは最もコストを抑えられる方法ですが、貸し出しを行っている自治体は限られているため、まずはお住まいの自治体の窓口やホームページに問い合わせて確認してみましょう。

ただし、貸し出しは数に限りがあるため、予約が必要な場合がほとんどです。

スズメバチ駆除で防護服を自作・代用するリスク

コストを抑えたい気持ちは理解できますがスズメバチの駆除において、防護服の自作や市販品での代用は、絶対に避けてください。

これらの行為は、命に関わる重大なリスクを負うことになります。専門の防護服が高価なのには、確固たる理由があるのです。

❶ 長靴・厚手の服・雨合羽の危険性

「厚着をすれば大丈夫」「雨合羽ならハチが滑るのでは」と考えるかもしれませんが、これらは極めて危険な思い込みです。

  • 針の貫通リスク:
    • スズメバチの毒針は非常に強力です。通常の厚手の服や、ビニール製の雨合羽は、針を阻止する構造になっていません。特に、衣類の継ぎ目や折り目、ファスナーの周りなどは、ハチにとって格好の侵入ポイントになります。
  • 素材の耐久性不足:
    • ハチは対象物に張り付いて毒針を刺そうとします。簡易的な素材では、作業中に木や壁に擦れて破れたり、引っかかったりして、防護服としての機能が瞬時に失われるリスクがあります。

❷ 自作防護服(ガムテープ・ビニール)の危険性

インターネット上などで紹介されている、ビニール袋やガムテープを使った自作の防護服は、スズメバチの駆除という命がけの作業に用いるべきではありません。

  • 熱中症リスクの増加:
    • ビニールやガムテープで全身を覆うと、通気性が皆無になります。特に夏場に駆除を行うと、服の中で体温が急上昇し、駆除作業中に熱中症で倒れるという、別の重大な事故を引き起こす可能性が極めて高くなります。
  • 視界・可動性の悪化:
    • 自作品は視界を確保しにくく、動きが制限されます。駆除作業では、ハチの動きに合わせて俊敏に動く必要があり、視界が悪いと薬剤散布に失敗したり、体勢を崩してハチの群れの中に転倒したりするリスクが高まります。
  • 破れ・裂けによる侵入:
    • ビニールやガムテープは耐久性が低く、わずかな刺激で破れたり剥がれたりします。駆除中に服が裂けた瞬間、警戒中のハチがそこから侵入し、致命的な一撃を受けることになりかねません。

最も高いコストは「命」です

防護服の自作や代用は、一時的なコストを抑えられるかもしれませんが、それはご自身の命と健康を犠牲にする行為です。

スズメバチの巣が小さく、危険度が低い場合は、レンタル防護服で安全に作業できます。しかし、少しでも不安を感じたり、巣が大きく成長している場合は、無理をせずプロの専門業者に依頼することが、結果として最も安全で安上がりな選択になります。

スズメバチの巣は自力駆除?駆除業者に依頼?

ここまで、スズメバチの危険性や防護服の必要性、そして入手方法について解説してきました。

次にすべきことは、状況を冷静に判断し「自力駆除」か「業者依頼」か決めることです。

❶ 自力駆除が可能なケース(防護服購入・レンタル後)

以下の条件がすべて満たされる場合に限り、専用の防護服を着用することを前提に、自力駆除を検討してもよいでしょう。

自力駆除が可能な条件詳細
巣のサイズピンポン玉〜卵大のごく初期の巣であること。
ハチの種類アシナガバチやミツバチなど、スズメバチではないことが確定していること。
活動時期働きバチが少ない春先(4~5月頃)で、女王蜂しかいない可能性が高い時期であること。
巣の場所地面から近く、駆除作業が容易で、逃走経路が確保できる場所にあること。

【注意点】
これらの条件を満たしていても、スズメバチの可能性がある場合は、必ず専用の防護服(レンタルまたは購入)を着用し、夜間に作業するなど、細心の注意を払う必要があります。

❷ 迷わず業者に依頼すべきケース(防護服があっても危険)

こちらの条件に1つでも当てはまる場合は、たとえ防護服を持っていても自力での駆除は危険すぎます。迷わず専門の駆除業者に依頼してください。

迷わず業者依頼すべき危険な条件理由
巣の大きさソフトボール以上に成長している(働きバチの数が非常に多い)。
巣の場所屋根裏、床下、壁の中、木の洞など、閉鎖空間にある。
駆除時期働きバチが活発な夏から秋にかけて(7月〜10月)の時期である。
ハチの種類凶暴なオオスズメバチの可能性がある。
巣が高い場所ハシゴや脚立を使わないと届かない高所にある(転落事故の危険)。

プロを頼る最大の理由 専門業者は、「高耐久のプロ用防護服」「毒性の強い専用薬剤」「豊富な経験と知識」の三拍子を揃えています。

素人では対処できない危険な状況でも、スズメバチは安全かつ迅速に駆除を完了させることができます。費用はかかりますが、命を守るための必要経費だと考えましょう。

❸ 依頼する際のチェックポイント

業者への依頼を決めたら、安心できる会社を選ぶことが重要です。以下の点をチェックしましょう。

  • 見積もりが明確か: 駆除費用、出張費、追加料金(巣の再発対応費など)が明確か確認する。
  • アフターフォロー: 駆除後に巣が再発した場合の保証期間や対応があるか。
  • 実績と口コミ: 地域での実績や、利用者の口コミ評判が良いか。

必ず、複数業者から相見積もりを取って、業者を決定しましょう。


害虫駆除のおすすめ業者に関しては「害虫駆除の優良業者おすすめ9選!料金相場と失敗しない選び方」の記事で紹介していますので、よろしければご確認ください。

こちらでハチの駆除に関する情報を発信しています。是非、こちらの記事もご覧ください。

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この記事を書いた人

さとるのアバター さとる 元駆除会社社員

普段はいくつかのWEBメディアで記事コンテンツを作っています。こちらでは害獣・害虫駆除について書いていきます。

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