自宅や庭で見慣れない大きな蜂や巣を見つけて「この蜂は一体何?」「もしかして、最も危険なオオスズメバチではないか?」と不安になっているかもしれません。
こちらでは、「オオスズメバチ」ではなく「ヒメスズメバチ」だった場合の駆除の方法を紹介します。ハチの見分け方や、自分で駆除できる時期や方法・プロに依頼する場合の駆除業者の選び方なども紹介します。
ハチに悩んでいる方の参考になれば幸いです。

ヒメスズメバチは、その体色がほぼ黒色で腹部が締まって見える、体長24mmから37mmほどの大型の蜂です。
刺された際の毒性は他のスズメバチより比較的弱いとされますが、毒針を持つ危険な害虫であることに変わりはありません。
主にアシナガバチなどの他の蜂や、昆虫を狩る肉食性で、活動範囲も広いですが、人を襲うような強い攻撃性は持たず、比較的おとなしい性質です。
しかし、巣に刺激を与えると集団で激しく反撃してくるため、注意が必要です。
巣は、軒下や戸袋、樹洞といった閉鎖された空間に、底が開いた独特な徳利型またはお椀型で作られるのが大きな特徴です。
特に夏から秋にかけて巣の規模が最大になると、人への被害リスクも高まります。
【この記事で参考にした文献】
その蜂はヒメスズメバチ?特徴と危険度チェック
ヒメスズメバチは、実は他のスズメバチに比べておとなしいという特徴がありますが、その見た目の迫力は他のスズメバチに引けを取りません。
ここでは、見かけた蜂が本当にヒメスズメバチなのかどうか、その特徴と危険度をチェックしていきましょう。
❶ ヒメスズメバチの「見た目」と「生態」の主な特徴
ヒメスズメバチかどうかを判断するために、まずは蜂本体と巣の見た目をチェックしてください。
🐝 蜂本体の特徴
| 項目 | ヒメスズメバチの特徴 | 他のスズメバチとの比較 |
|---|---|---|
| イメージ | ![]() | ![]() |
| 体長 | 24mm~37mm程度(女王蜂は特に大きい) | オオスズメバチ(約40mm以上)よりはやや小さい。 |
| 体色 | 全体的に黒っぽい | 腹部全体が黒く、胸部も黒い部分が多い。腹部と胸部の境目がくびれている。 |
| 頭部 | 頭も全体的に黒いのが特徴。 | オオスズメバチのようにオレンジや黄色が目立たないため、黒い蜂に見える。 |
| 攻撃性 | 比較的おとなしい。 獲物(アシナガバチなど)を狩ることに集中していることが多い。ただし、巣に近づくと激しく攻撃してくる。 | 刺激がなければ基本的に無関心。 |
🏠 巣の特徴
ヒメスズメバチの巣は、他のスズメバチの巣と形が大きく異なり、見分けがつきやすいのが特徴です。
| 項目 | ヒメスズメバチの巣の特徴 |
|---|---|
| 形状 | 底が開いた「徳利(とっくり)型」や「お椀型」。巣盤(ハニカム構造)が下から丸見えになっているのが最大の特徴。 |
| 場所 | 雨の当たらない閉鎖空間を好む。軒下、雨戸の戸袋、床下、樹洞、木の根元、朽木の中など。 |
| 色 | 比較的薄い茶色や灰色。 |
| 時期 | 巣が大きくなるのは、働き蜂が増える7月〜10月頃。 |


❷ 毒性と危険性:刺されるとどうなる?
「スズメバチ」と聞くだけで恐怖を感じますが、ヒメスズメバチの危険度はどの程度なのか紹介します。
⚠️ 危険度チェック
- 毒性の強さ: ヒメスズメバチの毒は、他の代表的なスズメバチ(オオスズメバチやキイロスズメバチ)と比較すると毒性は比較的弱いとされています。
- 攻撃性: 前述の通り、性質は比較的おとなしく、こちらから刺激しない限り襲ってくることは稀です。
- 注意すべき点: 毒性は弱めであっても、一度刺されれば強い痛みや腫れは発生します。
また、複数回刺された場合や、以前に蜂に刺された経験がありアレルギー反応(アナフィラキシーショック)を起こす体質の方は、命に関わる危険性があります。
🚨 刺された場合の緊急対処法
もし、ヒメスズメバチに刺された場合は、落ち着いて以下の行動を取りましょう。
- 毒を絞り出す: 刺された部分をつまんで、毒を体外へ絞り出します(口で吸い出すのは危険です)。
- 水で冷やす: 患部を流水で洗い流し、毒の広がりを抑え、冷やします。
- 病院へ: 症状が重い場合(じんましん、吐き気、意識の混濁など)は、すぐに救急車を呼ぶか、病院を受診してください。
❸ 【結論】危険性は低いが油断は禁物
ヒメスズメバチは、その生態から「おとなしいスズメバチ」と分類されることもありますが、スズメバチであることに変わりはありません。
「おとなしいから大丈夫」と油断して巣を刺激すれば、集団で激しく攻撃してきます。
もし蜂がヒメスズメバチだと特定できたとしても、絶対に自己判断で駆除に取り掛からないでください。
特に巣が大きくなっている場合は、プロに駆除を任せるのがおすすめです。
危険な状況を作らないための緊急対策3原則
ヒメスズメバチの巣を見つけた瞬間、「早く何とかしなくては」と焦るのは当然です。しかし、その焦りから軽率な行動をとってしまうと、蜂を刺激し、最も危険な状況を招きかねません。
駆除に取り掛かる前に、必ず守っていただきたい「緊急対策3原則」をご紹介します。
原則1:絶対に巣に近づかない・振動を与えない
蜂は、「巣が襲われている」と感じた瞬間に攻撃モードに入ります。ヒメスズメバチは他のスズメバチよりもおとなしい性質ですが、巣を守るための本能は強力です。
- 具体的な行動:
- 巣から5m以上(できれば10m以上)の距離を保ち、マーキング(目印)や監視カメラを設置しようと近づくのも厳禁です。
- 巣がある場所の周辺で、草刈り機や電動工具など、大きな音や振動が発生する作業は、駆除が完了するまで完全に中止してください。
- 巣の近くにある窓やドアは、開閉時の振動で蜂を刺激する可能性があるため、なるべく使用を控えましょう。
原則2:刺激しないよう「静かに」その場を離れる
蜂は、黒いもの・匂いの強いもの・急な動きに反応して興奮しやすい性質があります。パニックになって大声を上げたり、手を振って追い払おうとするのは、最も危険な行為です。
- 具体的な行動:
- 蜂が近くを飛んでいても、しゃがみこんだり、両手で頭を抱えるようにして姿勢を低くします。
- 走らず、ゆっくりと後ずさりするように、静かに巣から遠ざかってください。
- 香水、ヘアスプレー、柔軟剤などの匂いが強いものは蜂を刺激する可能性があるため、巣の近くでは使用を控えるか、一度シャワーを浴びてから対処を検討しましょう。
原則3:種類を特定するまでは「自己判断で駆除しない」
ヒメスズメバチと判断したつもりでも、実際にはより攻撃性の高いキイロスズメバチやオオスズメバチの可能性は常にあります。誤った判断は、命に関わる事故につながります。
- 具体的な行動:
- ホームセンターなどで売っている市販の殺虫剤を吹きかける行為は絶対にやめてください。中途半端な殺虫剤は蜂を激しく興奮させ、かえって危険です。
- 蜂の種類や巣の大きさを確認するために、不用意に巣に接近するのではなく、遠くから望遠レンズなどで写真を撮るなど、安全な方法で情報収集に留めましょう。
- 「自分でできる対策」を探る前に、まずは「今、プロの力を借りるべき状況なのか」を冷静に判断するステップに進んでください。
安全確保の3原則を守れたら、いよいよ次のステップ、「自分で駆除するか」「プロに任せるか」の判断に移ります。
次の章のフローチャートを参考に、最適な行動を決定してください。
自力で駆除できる?プロに依頼すべき?判断基準フローチャート
冷静な対応を取るための「緊急対策3原則」を実行できたら、次は「駆除」となります。
結論からお伝えすると、スズメバチの駆除は専門業者に依頼するのが最も安全で確実です。しかし、条件によっては自分で対処することも可能です。
こちらでは、状況に合わせて「自力駆除」か「プロへの依頼」かを判断するための基準を解説します。
❶ 迷わずプロに依頼すべき「危険な」3つの条件
こちらの条件に1つでも該当する場合は、リスクが高すぎるため、迷わず専門の業者にご依頼ください。
| 危険度 | 状況 | 理由 |
|---|---|---|
| 高 | 巣の大きさが手のひらサイズ以上になっている | 働き蜂が数百匹以上いる可能性が高く、集団で激しく反撃される危険があるため。 |
| 高 | 巣が高所(2m以上)や複雑な場所にある | 駆除作業中に体勢を崩し、転倒や転落の危険がある上、駆除が不完全になりやすいため。 |
| 特大 | 過去に蜂に刺された経験がある、またはアレルギー体質である | 二度目に刺された場合、命に関わるアナフィラキシーショックを引き起こすリスクがあるため。 |
❷ 自分で駆除を検討できる「限定的な」条件
自力での駆除を検討できるのは「初期の巣」、つまり女王蜂一匹だけで活動している可能性が高い、ごく限られた状況のみです。
- 巣が 「ゴルフボール以下」 の大きさであること
- この時期(多くは4月〜6月上旬)は、女王蜂が単独で巣作りを始めたばかりで、働き蜂が少ないか、まだ生まれていないため、比較的安全に処理できる可能性があります。
- 巣の位置が「手が届く、安全な場所」にあること
- 梯子を使わず、地面に立った状態や、安定した足場から手が届く位置にあることが条件です。
- ヒメスズメバチであることを「確信」できること
- 巣の形が底の開いた「徳利型」であることを再度確認し、他のスズメバチではないと確信できることが必要です。
❸ 【判断の目安】取るべき行動フローチャート
以下のフローチャートを使って、最適な行動を決定しましょう。
| 質問 | YESの場合 | NOの場合 |
|---|---|---|
| Q1. 過去に蜂に刺されたことがあるか、アレルギーを持っているか? | → 【最優先】迷わずプロに依頼 | Q2へ |
| Q2. 巣の大きさは手のひらサイズ以上か?(直径10cm超) | → 【危険】迷わずプロに依頼 | Q3へ |
| Q3. 巣は地面や手の届く場所にあるか?(高所ではないか) | Q4へ | → 【危険】迷わずプロに依頼 |
| Q4. 巣の大きさはゴルフボール以下か? | → 【検討可】自力駆除を検討(ただし、万全の対策必須) | → 【推奨】安全のためプロに依頼 |
自力駆除の費用は抑えられますが、失敗した場合、蜂の再度の襲撃だけでなく、業者への再依頼費用がかさむ可能性があります。
専門業者は、専用の防護服と強力な機材、そして何より豊富な経験を持っています。
特にヒメスズメバチの巣は、壁の内部や床下など見えにくい場所に作られていることも多く、完全に駆除するにはプロの技術が不可欠です。
【自力駆除】手順と必須の道具・注意点
「自力駆除を検討できる」と判断された方は、以下の手順と注意点を厳守して行なってください。
自力駆除は「初期の小さな巣」に限定し、常に危険を伴うことを忘れないでください。少しでも不安や迷いがある場合は、すぐにプロに切り替えましょう。
❶ 自力駆除に必要なものリスト
安全かつ確実に駆除を行うためには、道具選びが非常に重要です。万が一蜂が飛び出してきても、身を守れる装備を整えましょう。
| 項目 | 詳細と選び方のポイント | 役割 |
|---|---|---|
| 防護服 | できれば専用の防護服。ない場合は、厚手の長袖・長ズボンを重ね着し、肌が露出しないように徹底する。 | 蜂の毒針から身を守る。 |
| 手袋 | 厚手の革手袋や軍手を重ねる。 | 針の貫通を防ぐ。 |
| 頭部保護 | ヘルメットや帽子を被り、その上からタオルなどで首元を覆う。顔はゴーグルとマスクで隙間なくガード。 | 頭部や顔への攻撃を防ぐ。 |
| 殺虫剤 | スズメバチ専用の強力なジェットスプレーを2~3本用意する。噴射距離が長いものが必須。 | 蜂を麻痺・駆除する。 |
| 赤色セロファン | 懐中電灯に貼る。 | 夜間の光に興奮する蜂の目を欺くため。 |
| ゴミ袋 | 巣全体を覆い、回収するための厚手のもの。 | 駆除後の巣を密閉・処分する。 |
❷ 安全な駆除手順
自力駆除は、必ず夜間(20時〜22時頃)に行ってください。昼間は働き蜂が活動しているため、危険性が極めて高まります。
事前準備(夕方〜夜)
- 周辺にいる家族やペットを避難させる。 駆除作業は完全に単独で行い、室内へ入るよう指示します。
- 作業経路の照明を確保し、すぐに逃げられる動線を確認しておきます。
- 防護服を隙間なく着用し、殺虫スプレー(2本以上)をすぐに使える状態にしておきます。
- 懐中電灯には赤色のセロファンを貼り、準備完了です。
駆除実行(夜間)
- 巣に気づかれないよう、風上から静かに接近します。
- 巣から2~3m離れた安全な場所から、スズメバチ専用の殺虫剤を巣の出入り口に向かって10秒以上、連続で噴射します。
- そのままの状態で、飛び出てくる蜂や、巣から落ちてくる蜂にも殺虫剤を浴びせます。
- 約5分〜10分間、様子を見て、蜂が完全に麻痺して動かなくなったことを確認します。
巣の回収と処分
- 巣をゴミ袋に入れ、駆除した蜂も一緒に密閉します。
- 駆除した巣と蜂は、自治体の定める方法(燃えるゴミなど)に従って処分します。念のため、巣のあった周辺に再び殺虫剤を噴霧しておくと安心です。
❸ 自力駆除の「最大の落とし穴」とリスク
自力駆除で最も注意すべきは、駆除しきれなかった蜂による逆襲や再発です。
- 最大の落とし穴:
- 働き蜂がまだ巣に戻っていない留守中の蜂が、夜明けとともに戻ってきた際、巣がなくなっていることに気づき、付近で興奮状態になることです。
- 翌日以降も巣があった周辺に近づかず、数日間は様子を見てください。
- 危険な行動の例:
- 殺虫剤が途中で切れる: 必ず予備を用意してください。
- 昼間に実行する: 非常に危険です。昼間は絶対に手を出さないでください。
- 防護が不完全: わずかな隙間(手首、足首、首元)から蜂は侵入します。
「安全に駆除できた」と思っても、翌日以降も蜂が数匹飛んでいる場合は、駆除が不完全である可能性があります。
その際は、すぐにプロの業者に相談し、残りの蜂や見落とされた巣の除去を依頼しましょう。
失敗しない!プロの駆除業者の選び方と費用相場
ここでは、後悔しない業者選びのポイントと、気になる費用相場を解説します。
❶ 失敗しない!業者選びのための3つのチェックポイント
スズメバチ駆除業者を選ぶ際は、特に以下の3点に注目して比較検討しましょう。
チェックポイント①:明朗な「見積もり」と「追加料金」の有無
優良な業者は、現地調査を行った上で、総額を明確に提示してくれます。
- 確認すべきこと:
- 見積もりは無料か?(無料の業者が多いです)
- 見積書に「基本料金」の他に、「高所作業費」「夜間・緊急対応費」などの追加料金の基準が明記されているか?
- 「駆除後に巣が見つかった場合の追加費用」など、予期せぬ料金が発生しないか、事前に確認しましょう。
チェックポイント②:駆除後の「アフターフォロー(再発保証)」の有無
一度駆除しても、稀に周辺にいた戻り蜂が再び巣を作り始めるケースがあります
- 確認すべきこと:
- 駆除後、一定期間内に同じ場所に巣が再発した場合の「無料保証期間」が設定されているか?(一般的に1週間~1ヶ月程度)
- 保証の対象範囲はどこまでか(同じ場所の再発か、周辺の別の場所も含むか)。
- この保証の有無は、業者の技術力やサービスへの自信の表れでもあります。
チェックポイント③:実績と対応の「スピード・丁寧さ」
スズメバチ駆除は緊急性が高いため、対応の早さが重要です。
- 確認すべきこと:
- ウェブサイトや口コミで、「スズメバチ駆除」の実績が豊富であることを確認する。
- 電話や問い合わせ時のスタッフの対応が丁寧で、不安を取り除く配慮があるか。
- 「即日対応可能か」「最短何分で到着できるか」など、スピード感も重要な判断基準になります。
❷ ヒメスズメバチ駆除の費用相場
費用は、巣の大きさ・作られた場所(地上か高所か)・駆除を行う時間帯によって大きく変動します。
| 状況 | 費用相場の目安 | 特記事項 |
|---|---|---|
| 初期の小さな巣 | 8,000円 ~ 15,000円 | 女王蜂のみ、または働き蜂が少ない時期。 |
| 成長した一般的な巣 | 15,000円 ~ 30,000円 | 働き蜂が増え、駆除に時間と手間がかかる。 |
| 高所・閉鎖空間の巣 | 25,000円 ~ 50,000円以上 | ハシゴや特殊な機材、壁や床の解体費用などが加算されるため高額になりやすい。 |
業者選びは難しい…迷ったらここをチェック!
依頼する業者を絞り込んだら、契約前にこの3点を最終確認してください。
- 見積もりは「無料」か?
- 現地調査後の見積もり提示までは無料で対応してくれる業者が望ましいです。費用発生のタイミングを明確にしましょう。
- 「即日対応」が可能か?
- スズメバチの巣は放置する時間が長いほど危険です。緊急時にすぐ駆けつけてくれる体制があるか確認してください。
- 担当者の「説明」は納得できたか?
- 駆除方法、使用する薬剤、費用内訳、再発保証について、専門用語を使わずに分かりやすく説明してくれるか。質問に真摯に答えてくれる対応力が、信頼の証です。
害虫駆除のおすすめ業者に関しては「害虫駆除の優良業者おすすめ9選!料金相場と失敗しない選び方」の記事で紹介していますので、よろしければご確認ください。

再発を防ぐ!ヒメスズメバチの巣を寄せ付けない予防法
❶ 巣を作られやすい「要注意場所」の対策
ヒメスズメバチは、雨風がしのげる閉鎖空間や半閉鎖空間を特に好んで巣を作ります。以下の場所を重点的にチェックし、対策を施してください。
- 軒下、雨戸の戸袋、シャッターボックス
- 対策: 巣作りの初期段階(4月~6月頃)に、戸袋やシャッターボックスの内部を定期的に点検しましょう。
- 予防法: 巣の材料となる木材の繊維や枯れ枝を取り除き、市販の忌避スプレーを吹き付けておくと効果的です。
- 換気口・通気口、エアコンの室外機の裏
- 対策: 換気口や通気口に目の細かい防虫ネットや金網を設置し、物理的に侵入経路を塞ぎます。
- 予防法: エアコンの室外機裏など、死角になりやすい場所も定期的にチェックし、スプレー式の忌避剤を散布しましょう。
- 樹洞、木の根元、使っていない古い家具や物置
- 対策: 庭木の手入れを行い、不要な枯れ枝や空洞をなくします。物置などは使用しない時期でも扉を閉めておくか、隙間を埋めておきます。
❷ 予防の「ゴールデンタイム」を逃さない
スズメバチ対策は、「女王蜂が単独で活動している時期」を狙って行うのが最も効率的です。
- ゴールデンタイム:春先(4月〜6月上旬頃)
- この時期に活動を始める女王蜂は、越冬明けで体力が落ちています。
- まだ小さな初期の巣(ゴルフボール大)が作られ始めたばかりなので、この時期に巣を発見できれば、自力でも比較的安全に処理できる可能性が高まります。
- この時期に忌避剤を重点的に散布することが、シーズン中の被害を防ぐ最大の予防策となります。
❸ 効果的な「忌避剤」の使い方と注意点
蜂を寄せ付けないための忌避剤(きひざい)は、ホームセンターなどで手に入ります。
- 使用する忌避剤:
- ピレスロイド系の殺虫成分が入った「蜂の巣予防スプレー」や「持続性のある殺虫剤」を使用します。
- 効果的な使い方:
- 巣を作られやすい場所に、定期的に散布してください。特に雨が降ると効果が薄れるため、雨上がりや梅雨明けなど、こまめな散布が重要です。
- 注意点:
- 忌避剤はあくまで予防効果です。すでに大きな巣が作られてしまっている場合は、忌避剤の使用は蜂を刺激するだけなので、絶対に使用しないでください。
ヒメスズメバチは、他のスズメバチに比べて危険度は低いとはいえ、刺されると痛みを伴い、アレルギーのリスクもあります。
大切なご家族の安全を守るためにも、駆除後の予防こそ、最も時間をかけるべき対策だと心得てください。
Q&A
特に秋は、蜂の数が増え、巣の防衛本能が強くなるため、一年で最も危険な時期となります。
こちらでハチの駆除に関する情報を発信しています。是非、こちらの記事もご覧ください。







