ゴキブリを目撃した日に、体に何かに虫に噛まれたような赤い跡があると「もしかしてゴキブリに噛まれた?」など不安になりますよね。
でも、ご安心ください。多分ゴキブリではありません。ゴキブリが積極的に人を噛むことは極めて稀です。
こちらの記事では、ゴキブリが人を噛むかどうかという本当の話と、「噛まれたかも」と思ったときの正しい対処法と予防法をご紹介します。
ゴキブリに噛まれないかと不安に思っている方の参考になれば幸いです。
ゴキブリは本当に人を噛むのか?専門家が断言する真実

体に異常を感じたり、寝ている間にゴキブリを見たことで、「もしかして噛まれたのでは?」と不安になっている方は多いでしょう。
結論からお伝えすると、ゴキブリが積極的に人間を襲って噛むことは極めて稀です。
まずはこの事実を知り、根拠のないパニックから解放されてください。
❶ 基本的な生態:ゴキブリは人を襲わない
ゴキブリの主な食料源は、人間の食べ残し、生ゴミ、動物の糞、髪の毛、紙類などの有機物です。ゴキブリは私たちが想像するような「肉食の捕食者」ではありません。
人間の生きた皮膚や肉を食料として狙うことは、その生態に反しています。ゴキブリが人間に近づく主な理由は、食料と水を求めているからです。そのため、基本的に人が動いている日中に噛みつくことはありません。
❷ 稀に噛むケースと理由(都市伝説の正体)
では、「ゴキブリに噛まれた」という話はなぜ存在するのでしょうか。それは、特定の条件が揃った場合に、極めて稀に噛みつくことがあるからです。
噛みつきが発生するのは、主に以下の2つの状況です。
- 極度の飢餓状態にあるとき
- ゴキブリが長期間エサにありつけていない極度の飢餓状態に陥ると、食べ物と誤認して人間の皮膚の表面をかじることがあります。
- 特に、皮膚に残った食べ物の残りかす、垢、角質、爪、まつげなどを、生命を維持するためのエサだと判断し、噛みつく可能性が指摘されています。
- 睡眠中や動かないとき
- ゴキブリが活動する夜間、人間が熟睡していて全く動かない状態のときに、ゴキブリが誤認するリスクが高まります。噛まれるのは主に皮膚の柔らかい部分や、上述したように食べ物や有機物が付着しやすい部分です。
ただし、これはあくまで誤食による事故であり、「ゴキブリが人を襲っている」わけではありません。ほとんどのケースでは、人間が動いた瞬間にゴキブリは逃げ去ります。
❸ 「噛む力」があっても人を狙わない理由
ゴキブリは物を噛み砕くための丈夫な口器(顎)を持っています。科学的実験では、ゴキブリの噛む力は自身の体重の50倍にもなるとされていますが、これは硬いエサ(木材など)を噛み砕くために使う力です。
つまり、ゴキブリは人を噛む力自体は持っていますが、その本能は「食べること」と「逃げること」に特化しており、人間という巨大な動く標的を積極的に攻撃対象として認識することはまずありません。
ゴキブリに「噛まれたかも」と思ったときの症状と対処法

「噛まれたかもしれない」という不安は、体に原因不明の痕やかゆみがあるときに最も高まります。しかし、慌てる必要はありません。まずは落ち着いて、それが本当にゴキブリによるものか、また、どのような対処が必要かを確認しましょう。
❶ 噛まれた可能性のある「跡」の特徴と他の害虫との見分け方
ゴキブリに噛まれた場合、稀ではありますが、小さな傷跡が残ることがあります。ただし、多くの場合、ゴキブリの噛みつきと疑われる症状の正体は、別の害虫によるものです。
| 症状の原因 | 跡の特徴 | 発生しやすい場所 |
| ゴキブリ (稀なケース) ![]() | ごく小さな切り傷や、皮膚が薄く剥がれたような跡。噛み口がはっきりしないことも多い。 | 睡眠中に動かない手足の指先、爪の周り、まぶたなど(角質などを誤食したため)。 |
|---|---|---|
トコジラミ(南京虫)![]() | 強いかゆみ、赤く腫れる。一晩に数箇所を直線的またはグループになって噛むのが特徴。 | 衣服で覆われていない部分(首、腕、脚など)。 |
ダニ(イエダニ)![]() | 激しいかゆみ、赤いポツポツ。二つ並んだように刺し跡が残ることがある。 | 腹、太もも、腕など皮膚の柔らかい部分。 |
ノミ![]() | 足首や膝下など、比較的低い位置を集中的に刺す。非常に強いかゆみ。 | 足首から下、くるぶし周り。 |
❷ 噛まれた疑いがある場合の正しい応急処置
ゴキブリによるものか他の害虫によるものかに関わらず、異常を感じた場合は以下の応急処置を行ってください。
- 患部を洗浄する:
- 石鹸を使い、清潔な水で患部を優しく洗い流してください。ゴキブリは多くの細菌を保有しているため、傷口からの感染を防ぐことが重要です。
- 冷却とかゆみ止め:
- かゆみや腫れがある場合は患部を冷やしてください。市販のステロイド成分が含まれた虫刺され用の抗炎症剤や軟膏を塗布し、症状の緩和を図ります。
- 掻きむしらない:
- かゆくても絶対に掻きむしらないでください。掻くことで傷が広がり、細菌感染のリスクが高まります。
❸ 迷わず病院に行くべき危険なサイン
ほとんどの虫刺されや噛みつきは市販薬で対処できますが、以下のような症状が見られた場合は、迷わず皮膚科を受診してください。
- 症状が広範囲に広がる、または悪化する
- 激しい腫れや水ぶくれができる
- 刺された箇所が化膿している(膿が出る)
- 全身にじんましんが出る、呼吸困難になる(アナフィラキシーの兆候)
特に、ゴキブリが媒介する可能性のある細菌感染や、体がアレルギー反応を起こしている場合は、専門医による適切な治療が必要です。受診の際は、いつ、どこで症状が出たかを具体的に医師に伝えてください。
根本解決! 噛まれない・見かけないための徹底予防・駆除ステップ
ゴキブリに噛まれるリスクを心配する前に、大切なことは「ゴキブリを家に絶対に入れない」ようにすることです。ここからは、二度とゴキブリを家に入れない具体的な対策を解説します。
❶ 【予防策】ゴキブリを家に寄せ付けない環境づくり
ゴキブリは「エサ(食べ物)」と「水」と「隠れ家(暖かく湿った場所)」がある限り住み着き続けます。以下の3つを徹底的に断つのが予防の基本です。
- エサの断絶:食品の徹底管理
- 食品は密封する: 砂糖、粉もの、お菓子など、ゴキブリの好物はすべて密閉容器に入れるか、冷蔵庫に保管してください。
- 生ゴミはすぐに処理: 生ゴミはフタ付きのゴミ箱に入れ、できる限り毎日捨てるようにしましょう。三角コーナーに放置するのは厳禁です。
- 片付けの徹底: 食器はすぐに洗い、キッチンのシンク周りや調理台に食べ残しや油汚れを残さないように、常に清潔に保ってください。
- 水の断絶:水回りの乾燥
- ゴキブリは水なしでは生きていけません。シンクや風呂場、洗面台の水滴は使用後に必ず拭き取る習慣をつけましょう。
- 観葉植物の受け皿の水や、ペットの飲み水も放置せず、こまめに交換・管理してください。
- 侵入経路の封鎖:外からの遮断
- ゴキブリはわずか数ミリの隙間から侵入します。
- 配管周りの隙間: シンク下や洗面台下の配管と壁の間にある隙間を、パテやテープで塞いでください。
- 換気扇・ドレンホース: 換気扇には目の細かいネットを取り付け、エアコンのドレンホースの出口には防虫キャップを装着しましょう。
- 窓・扉: 網戸の破れやサッシの隙間、玄関ドアの郵便受けの隙間も要注意です。
❷ 自力でできる駆除グッズの選び方と効果的な使い方
既にゴキブリがいる場合は、自力で駆除を試みることも可能です。グッズの特性を理解して使い分けましょう。
| 駆除グッズ | 特徴とメリット | 使用上の注意点 |
| 毒餌剤(ベイト剤) | 食べたゴキブリが巣に帰り、フンや死骸を通じて仲間にも効果が広がる(連鎖効果)。 | 即効性はない。食品の近くやゴキブリの通り道に複数設置する。 |
|---|---|---|
| スプレー剤 | 目の前のゴキブリを瞬時に仕留める即効性が高い。 | 噴射後に成分が残るため、食品や食器にかからないように注意する。 |
| くん煙剤 | 部屋全体に薬剤を充満させ、隠れたゴキブリも駆除できる。 | 卵には効果がないため、2~3週間後に再度使用する必要がある。家電や家具への影響に注意。 |
❸ それでも解決しない方へ:プロの駆除業者に依頼する判断基準
予防策や自力での駆除を試してもなおゴキブリを見かけた場合、手の届かない場所で大規模な「巣」が作られている可能性があります。
噛まれるかもしれないという恐怖に苛まれ続けるよりも、専門家へ依頼して根本的に解決することがおすすめ。
- 依頼すべきサイン
- 昼間にゴキブリを見かける: 昼間に出るのは、巣が満員になり、隠れる場所がないほど繁殖が進んでいる深刻なサインです。
- 数週間経っても効果がない: 市販の駆除剤を使っても目撃頻度が変わらない場合、卵や隠れ家に薬剤が届いていない可能性が高いです。
- 体調不良や精神的な疲労: ゴキブリの存在によるストレスや不眠が続いている場合。
- プロに依頼する最大のメリット
- 原因の特定と根本駆除: 専門知識で侵入経路、巣の場所を正確に特定し、市販薬では対応できない卵まで徹底的に駆除できます。
- 再発防止対策: 侵入経路を完全に封鎖するなど、再発を防ぐための専門的なアドバイスや施工を受けられます。
- 安心できる生活の回復: 知識と経験に裏打ちされたプロの駆除は、何よりも「もう大丈夫」という確実な安心を提供します。
害虫駆除のおすすめ業者に関しては「害虫駆除の優良業者おすすめ9選!料金相場と失敗しない選び方」の記事で紹介していますので、よろしければご確認ください。

こちらでゴキブリ駆除に関する情報を発信しています。是非、こちらの記事もご覧ください。













