アシナガバチの種類・巣の初期対処から駆除を業者に依頼する場合の判断基準

アシナガバチの種類・巣の初期対処から駆除を業者に依頼する場合の判断基準

怖そうなハチをよく見るようになった。巣があったなどハチは怖いというイメージですよね。

こちらの記事ではハチの種類、自力でできるハチの対処方法と予防方法・駆除業者に依頼する場合の選び方などを紹介します。

ハチの被害に怯えている方の参考になれば幸いです。

目次

まずは冷静に!アシナガバチを見分けるための基礎知識

アシナガバチ

自宅や庭で見慣れないハチや巣を発見すると、パニックになってしまうのは当然です。

しかし、駆除を行う前に最も大切なのは、そのハチが「アシナガバチ」なのか、それともより危険な「スズメバチ」なのかを冷静に見極めることです。

恐れるのは攻撃性が非常に高いスズメバチです。まずは、見つけたハチや巣の特徴を確認し、落ち着いて次の行動を判断しましょう。

❶ 【重要】アシナガバチとスズメバチの決定的な違い

アシナガバチとスズメバチは見た目も巣も異なります。特に、巣の形を見ればすぐに判別できます。

特徴アシナガバチスズメバチ
画像アシナガバチスズメバチ
巣の形状アシナガバチの巣
シャワーヘッド型・お椀をひっくり返したような形。巣穴(育房)がむき出しで見える。
スズメバチの巣
球体、またはフラスコ型。マーブル模様で、外側が覆われており巣穴が見えない。
ハチの体型全体的に細長くスマート。飛んでいるときに後ろ脚をだらりと垂らすのが特徴的。ずんぐりとして丸い。アシナガバチより大きく見える。
攻撃性基本的に穏やか。巣に触れたり、激しく揺らしたりしない限り、積極的に人を襲ってこない。非常に攻撃的。巣に近づくだけで威嚇し、集団で襲ってくることがある。

もし見つけた巣が「球体」であれば、それはスズメバチです。危険なため迷わずに駆除業者に駆除を依頼しましょう。駆除業者の選び方は、このページの最後の方に記載してありますので参考になさってください。

「シャワーヘッドのように巣穴がむき出し」であれば、それはアシナガバチの巣である可能性が極めて高いです。

アシナガバチは、スズメバチと比べれば危険度は低いですが、巣に近づくと警戒し刺すことがあるため油断は禁物です。

❷ 日本で見られる主なアシナガバチの種類と危険度

アシナガバチといっても、いくつかの種類があり、大きさや活動時期に違いがあります。

種類特徴危険度
セグロアシナガバチ
セグロアシナガバチ
日本で最も一般的。体長約20~26mm。都市部でもよく見られる。
キアシナガバチ
キアシアシナガバチ
やや大型で、攻撃性も高め。山間部や農村部で多く見られる。中~高
フタモンアシナガバチ
フタモンアシナガバチ
小型種(約14~18mm)。体色が黒っぽく、軒下やベランダに巣を作る。低~中

種類によって危険度に若干の違いはありますが、どの種類であっても巣の規模が大きくなればなるほど、そして働き蜂の数が増える夏以降は、危険性が増すことに変わりはありません。

次の章では、判別した情報をもとに、いよいよ「自分で駆除できるか、業者に依頼すべきか」の判断基準を明確にしていきます。

自分で対処するべき?業者に依頼するべき?

業者

アシナガバチだと判明したら、次は取るべき行動を判断しましょう。

状況に応じて「自分で初期駆除が可能か」それとも「すぐに専門の業者に依頼すべきか」を判断するための基準を解説します。

❶ 今の状況は?駆除の判断基準3つ

次の3つの基準を確認し、1つでも「業者に依頼すべき」に該当する場合は、迷わず専門家を頼ることをおすすめします。

基準自分で対処(初期)業者に依頼すべき(危険)
1. 巣の大きさ5cm以下(ピンポン玉~ゴルフボール大程度)7〜10cm以上(テニスボール大以上)
2. 活動時期4月~6月上旬まで(女王蜂が単独で巣作り中)7月以降の夏場(働き蜂が増え、警戒心が強く攻撃的)
3. 巣の場所低い場所、作業しやすい場所高所(梯子が必要)、閉鎖空間(雨戸の裏、換気口内部)、人通りが多い場所

❷ 迷ったらこれ!安全な行動の判断

上記の判断基準を基に、取るべき安全な行動を確認してください。

【判断の解説】

  • 時期とサイズが最も重要:
    • 春の初期(6月上旬まで)の小さな巣は、まだ女王蜂が単独で作業しているため、比較的安全に駆除できる可能性があります。これが自分で対処できる唯一のタイミングです。
    • 7月以降は働き蜂が誕生し、巣を守る意識が強くなるため、サイズに関わらず危険度が跳ね上がります。
  • 高所や見えない場所:
    • 高所での作業は、駆除中の転落リスクに加え、ハチに刺された際の重大な事故につながるため、絶対にプロに任せてください
    • 雨戸の裏など、ハチの動きが見えにくい場所は、不意の反撃を受けやすいため危険です。

自分で安全に初期対処する際の絶対条件と手順

庭 子供

「巣の大きさが5cm以下で、時期が6月上旬までの初期の巣を見つけた場合は、こちらの方法で対処をしてみましょう。

ただし、初期の巣であっても危険は伴います。これから解説する「絶対条件」を厳守の上で、慎重に安全に作業を進めてください。

❶ 自分で駆除できるのは「初期の巣」のみ

以下の項目に1つでも当てはまる場合は、直ちに駆除作業を中止し、業者に依頼してください

  • 家族や近隣にハチアレルギーの方がいる
  • 巣の大きさが10cmに近づいている、または既に超えている
  • ハチの数が10匹以上確認できる(働き蜂が羽化している可能性が高い)
  • 作業中にハチが威嚇行動(カチカチという音を立てるなど)を見せた
  • 作業に少しでも不安や恐怖を感じている

ハチの毒へのアレルギー反応は命にかかわります。不安を抱えたままの作業は非常に危険です。安全が最優先であることを忘れないでください。

❷ 駆除作業に必要な道具と準備

刺されるリスクを極限まで下げるため、作業前の準備を徹底してください。

カテゴリ必須アイテム理由
防護厚手の長袖・長ズボン(白系の服が推奨)、軍手の上にゴム手袋帽子とタオル保護メガネ(ゴーグル)ハチの針から肌を守り、白系は黒いものよりハチに狙われにくいとされています。
駆除ハチ専用の殺虫スプレー(ピレスロイド系など)、長い棒やトングハチを一気に弱らせる強力な殺虫成分が必要です。
時間夜間(日没後2~3時間後)ハチが巣に戻り、活動が鈍っているため最も安全です。明るい光(懐中電灯など)はハチの注意を引くため、最低限の明かりにしてください。
環境風上からの作業スプレーの成分やハチが向かってくるのを防ぐため。

❸ 失敗しない!安全な駆除のステップ

万全の準備を整えたら、以下の手順で迅速に作業を行います。

STEP
周囲の安全確保

家族やペットを屋内に避難させ、作業場所の近くに誰も立ち入らないようにします。

STEP
離れた場所から一気に噴射(約2〜3m)
  • 防護服を着た状態で、巣から2~3m程度離れた風上の位置につきます。
  • ハチ専用スプレーを、巣の穴めがけて約10秒~20秒間、連続で噴射します。ハチが飛び回っても、一旦噴射を止めずに一気に弱らせます。
  • 駆除作業中は、絶対に大声を出したり、手でハチを払ったりしないでください。ハチを刺激し、攻撃を誘発します。
STEP
巣の撤去と死骸の処理
  • ハチの動きが完全に止まったことを確認した後、さらに5分ほど待ちます
  • 長い棒やトングを使い、巣を根元から取り除きます。
  • 取り除いた巣とハチの死骸は、二重にしたビニール袋に入れ、口をしっかり縛って可燃ごみとして処理します。
STEP
再発防止処置

巣があった場所に、予防用のハチ用スプレーを散布しておくと、再び巣を作られるリスクを減らせます。

この初期駆除作業は、あくまで「初期」でなければ高い危険が伴います。少しでも不安を感じたり、ハチの勢いが衰えないと感じたら、すぐにその場を離れて次の章の「業者依頼」をご検討ください。

ハチ駆除業者への依頼をおすすめするケース

業者

「業者に依頼すべき」という結果が出た、あるいは「自分で対処するのは怖い」と感じた方は、迷わず専門業者に依頼してください

自己判断による駆除で安全を確保できないリスクを冒すより、プロに任せる方が安心です。

❶ 自分でやると危険!迷わず業者を呼ぶべき3つのケース

以下の状況に当てはまる場合は、アシナガバチであっても危険度が跳ね上がります。絶対に自分で対処しようとせず、業者に連絡しましょう。

  • 巣が大きくなっている、または活動が活発な真夏以降
    • 巣の大きさがテニスボール大(約10cm)を超えている場合や、働き蜂の数が多い7月以降は、アシナガバチの攻撃性が非常に高まります。
    • 働き蜂が多数いる巣に手を出せば、集団で襲いかかってくるリスクがあり、非常に危険です。
  • 巣の場所が高所、または作業しにくい閉鎖空間にある
    • 軒先の高い場所や屋根裏、換気口、雨戸の裏など、駆除中に足場が悪くなる場所での作業は、転落や負傷のリスクが伴います。
    • ハチに刺された瞬間に足場を失う可能性もあり、駆除の危険性以上に事故の危険性が高まります。
  • 過去にハチに刺された経験がある、アレルギー体質である
    • ハチ毒アレルギー(アナフィラキシーショック)は、過去に刺された経験がある人ほど発症リスクが高まります。
    • アナフィラキシーショックは命に関わる重篤な症状であり、少しでも体質に不安がある場合は、絶対にプロの防護服と専門知識に頼るべきです。

❷ 駆除業者に依頼する最大のメリット

「お金がかかる」からと、まずは自分で対処してみたい気持ちは理解できますが、専門業者に依頼することは、単にハチを駆除する以上の大きなメリットがあります。

  • 安全性の徹底確保: プロ仕様の防護服と高性能な薬剤を使用するため、依頼者やご家族が刺されるリスクをゼロにできます。
  • 迅速な対応と解決: 連絡から最短で即日対応が可能な業者が多く、不安な時間を最小限に抑えられます。
  • 再発の徹底防止: 巣の撤去だけでなく、再発防止の処置や、巣を作られにくい環境作りのアドバイスも得られます。
  • 根本的な解決: 駆除しきれなかったハチによる二次被害の心配がありません。

駆除作業は想像以上に危険を伴います。「危険」と判断したら専門家を頼ってください。

失敗しない!優良なハチ駆除業者の選び方

見積もり書

ハチ駆除は緊急性が高いため、焦って業者を選んでしまいがちです。しかし、悪質な業者を選んでしまうと、高額な費用を請求されたり、駆除が不十分で再発したりといったトラブルにつながりかねません。

ここでは、安心して任せられる優良なハチ駆除業者を見極めるためのチェックポイントを解説します。

❶ 優良業者を見極める4つのチェックポイント

見積もりを取る際や電話で相談する際に、必ず以下の点を確認しましょう。

  • 料金体系が明確で、見積もりが無料か
    • 現地調査・見積もりが無料であるかを確認しましょう。無料であれば、安心して相場を知ることができます。
    • 追加料金の有無を事前に確認してください。「基本料金」以外に、「高所作業費」「出張費」「夜間割増」などがかかる場合があります。全て含めた総額で比較することが重要です。
  • 駆除実績と口コミ・評判はどうか
    • ハチ駆除の専門業者であるか、豊富な実績があるかをホームページなどで確認しましょう。
    • 実際に利用した人の口コミや評判も参考にしてください。特に「対応の速さ」「作業の丁寧さ」「料金に関するトラブルの有無」に注目しましょう。
  • 駆除後の再発保証制度があるか
    • 一度駆除しても、予期せぬ場所から新たなハチが飛来し、再び巣を作ってしまうことがあります。
    • 優良な業者であれば、駆除から一定期間内(例:1〜3ヶ月)に再発した場合の無料駆除保証を設けています。保証制度があるかどうかが、業者の技術と信頼性のバロメーターになります。
  • 迅速な対応と受付体制が整っているか
    • ハチ駆除は緊急性の高い依頼です。「24時間受付」「即日対応」を謳っている業者であれば、不安な時間を短縮できます。
    • 電話対応が丁寧で、質問に分かりやすく答えてくれるかなど、スタッフの対応も重要な判断材料です。

❷ アシナガバチ駆除費用の目安と相場

費用の相場を知っておくと、見積もりの適正を判断しやすくなります。アシナガバチの駆除費用は、巣の大きさや場所によって変動します。

巣の状況駆除費用目安
初期の小さな巣(5cm程度まで)約8,000円~15,000円
中程度の巣(10cm程度)約12,000円~20,000円
場所が特殊(高所・閉鎖空間)上記料金に5,000円~10,000円程度の追加料金が発生する場合がある

※これはあくまで目安であり、地域や業者によって大きく変動します。必ず複数の業者から見積もりを取り、比較検討してください。


害虫駆除のおすすめ業者に関しては「害虫駆除の優良業者おすすめ9選!料金相場と失敗しない選び方」の記事で紹介していますので、よろしければご確認ください。

アシナガバチを寄せ付けないための予防策

アシナガバチの巣

ハチを駆除して安心したら、次は「二度と巣を作らせないこと」が大切です。アシナガバチは一度巣を作った場所やその周辺を好む傾向があるため、十分な予防策を講じることが重要です。

❶ 巣を作られやすい場所を定期的にチェックする

アシナガバチが巣を作るのは、雨風がしのげて、人目につきにくい場所です。巣作りが始まる前の春先(4月~5月)に、以下の場所を定期的にチェックしましょう。

  • 軒下やベランダの角: 住宅に多い最も典型的な巣の場所です。
  • 室外機のカバーや裏側: 隠れやすく、熱源もあるため好まれます。
  • 物置や倉庫の内部: 長期間人が出入りしない場所に作られやすいです。
  • 植木鉢や庭木の枝: 茂みの中や、プランターの底に作られることがあります。

この時期に小さな巣(数センチ)を見つけたら、ハチが活動していない夜間にすぐに撤去することで、大規模な駆除の手間を省くことができます。

❷ 巣作り防止に有効なアイテムと対策

アシナガバチは、巣作りの材料を探してやってきます。ハチが嫌がる環境を作ることが予防につながります。

  • ハチが嫌がるニオイを設置する
    • 木酢液(もくさくえき): 木を炭にした際に出る液体のことで、独特の焦げ臭いニオイをハチが嫌います。水で薄めて霧吹きで散布したり、容器に入れて吊るしたりすると効果的です。ただし、ニオイが強いため、使用場所には注意が必要です。
    • ハッカ油: ハチはハッカのニオイも嫌うとされています。エタノールで薄めたハッカ油スプレーを、巣を作られそうな場所に散布するのも有効です。
  • 忌避剤やスプレーを定期的に散布する
    • 市販されているハチ用の巣作り予防スプレー忌避剤を、軒下や室外機の周辺など、巣を作られやすい場所に定期的に散布しておきましょう。
    • スプレーには持続性があるものを選ぶと、効果が長持ちします。
  • 餌となるものを放置しない
    • 庭でジュースの缶やペットボトルを放置すると、甘いニオイにハチが引き寄せられます。
    • 家庭菜園や果樹がある場合は、熟した実や落ちた実を放置せず、すぐに処理しましょう。

これらの予防策を継続することで、アシナガバチによる被害を最小限に抑えることができます。もし、予防にも関わらず巣が作られてしまったら、次のまとめを参考に「安全第一」で対処してください。


こちらでハチの駆除に関する情報を発信しています。是非、こちらの記事もご覧ください。

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この記事を書いた人

さとるのアバター さとる 元駆除会社社員

当サイトの運営者のさとるです。

私は以前、害獣駆除の専門会社に勤務していました。

現場で直接作業を行う職人ではありませんでしたが、日々多くのお客様から寄せられる「屋根裏で何かが走っている」「庭が荒らされて怖い」という切実な悩みや、被害の実態を間近で見てきました。

「お金をかけずに、でも確実に安心を取り戻したい」という皆様の切実な願いに寄り添い、実体験に基づいたリアルな情報を発信していきます。

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