赤ダニ(タカラダニ)の駆除方法!潰さずシミを防いで駆除・予防

赤ダニ駆除

赤ダニは人体に悪影響はないというものの、小さな赤いダニが大量発生するというのは不快なものです。

植物についていた赤ダニが、自宅に入ってきてシミをつけてしまった。洗濯物についてしまったなどがあるととても切なくなります。

そこで、こちらの記事では自力で赤ダニを駆除する方法や、予防する方法・業者に駆除を依頼する場合の業者の選び方などを紹介します。

赤ダニでお悩みの方の参考になれば幸いです。

赤ダニ(タカラダニ)の特徴
赤ダニ(タカラダニ)

「赤ダニ」として認知されているタカラダニは、体長が1mmから2mm程度の朱赤色をした、肉眼で確認できるサイズの不快害虫です。

春から初夏にかけての5月から7月頃に活動が最も活発になり、特に日当たりの良いコンクリートや外壁、ベランダなどに大量発生することで知られています。

このダニは、植物の花粉や壁面に生えるコケ、藻類などを主な餌としていますが、人やペットを刺したり噛んだりする直接的な害は報告されていません。

しかし、問題となるのはその鮮やかな赤い体液で、もし不用意に潰してしまうと、この体液が流れ出して衣類や建材に落ちにくいシミを作ってしまうため、駆除の際は細心の注意が必要です。

単為生殖で繁殖すると考えられており、オスがほとんど見つからないなど、未解明な生態も多く残されています。

気温の高い場所を好んで素早く這い回るため、その姿が不快感や恐怖心を与えることが、最大の「害」といえます。

目次

赤ダニの正体はタカラダニ!危険性とシミの原因を解説

ほとんどの場合、赤いダニのような虫は、「タカラダニ」という種類のダニです。

1. 赤ダニの正体はタカラダニで人に害はない

不安をまず解消するために、最も大切な情報をお伝えします。

赤ダニの正体であるタカラダニはコンクリートや外壁で大量発生し、基本的に人やペットに直接的な害を与えることはないです。

タカラダニはこんなダニ

  • 人を刺したり噛んだりしない
  • 病原菌を媒介することもない
  • 家屋の木材を食害することもない

タカラダニは、主にコンクリートの表面に生えるコケや花粉などを餌とするため、日光がよく当たり、コケがつきやすい場所に大発生します。

しかし、無害だからといって不快感がなくなるわけではありません。タカラダニが問題となるのは、潰すとできる「赤いシミ」が原因です。

2. 最大の害は潰すとできる赤いシミ!発生メカニズムと被害

タカラダニが「駆除すべき害虫」と認識される理由は、鮮やかな赤い体液にあります。

タカラダニを指やぞうきんなどで潰してしまうと、その体液が流れ出し、コンクリート、外壁、窓のサッシ、そして干していた洗濯物や布団に赤いシミとなって残ってしまいます。

このシミは非常に目立ち、素材によっては完全に落とすことが困難なため、「駆除の際は絶対に潰さない」ことが、二次被害を防ぐために必要です。

3. 発生しやすい時期と場所

タカラダニの活動時期と場所は以下のようになります。

項目詳細
発生時期5月〜7月(初夏)がピーク。特に気温が上がり始めるゴールデンウィーク明け頃から目立ち始めます。
発生場所コンクリートの壁や床、ベランダ、屋上、そして窓のサッシ(サッシ付近のコケや藻を食べるため)。
特徴暖かい場所を好み、日光がよく当たる南側の外壁や、建物の屋上などで大量に繁殖する傾向があります。

赤ダニ(タカラダニ)を潰してシミを作らず駆除する3つの方法

潰して赤いシミを残さないようにタカラダニの駆除をする方法を3つご紹介します。薬剤に頼りたくない方や、急いで対処したい方にもおすすめの方法です。

1. 最も安全:高圧洗浄機やホースで水で洗い流す

大量に発生しているタカラダニに対して、最も手軽できる駆除が「水圧」で流す方法です。

タカラダニは非常に小さく、水に濡れると動きが鈍ります。強い水流で一気に洗い流すことで、押し潰すことなく駆除できます。

項目詳細な手順とポイント
手順ホースまたは高圧洗浄機を使用し、ダニが発生している壁やベランダのコンクリートに水をかけます。
ポイント水圧は強めに設定し、一方向から一気に洗い流しましょう。 ダニが排水口へ流れていくよう誘導することで、残骸が残るのを防げます。 周囲にシミの原因となる残骸がないか、最後に軽く水を流して確認しましょう。
注意点集合住宅で真下に住民がいる場合は、水が垂れないよう注意するか、バケツなどで受けながら流すなどの配慮が必要です。

2. 屋内侵入時:掃除機で吸い取る

窓のサッシやベランダから屋内に侵入してしまったタカラダニに対処する場合は、掃除機が非常に有効です。

掃除機で吸い込むことでダニを潰すことがないので、床や壁紙に赤い体液がつくのを防げます。

項目詳細な手順とポイント
手順掃除機のノズルを細いタイプに付け替え、ダニを見つけたらすぐに吸い取ります。
ポイント吸い込み口をダニの直前まで近づけ、物理的に触れないように吸い取りましょう。 吸い取った後は、必ず紙パックごと捨てるか、サイクロン式の場合はすぐにゴミをビニール袋に入れて処分してください。掃除機内部でダニが潰れると、シミの原因になる可能性があります。
注意点布団やカーペットに潜り込んだ場合は、ノズルを浮かせて優しく吸い取るなど、生地を傷つけないよう注意しましょう。

3. 応用:中性洗剤(食器用洗剤)を活用する

もし水圧で流すことが難しい場所やタカラダニを確実に弱らせてから対処したい場合は、食器用の中性洗剤を使います。

中性洗剤を水で薄めたものをタカラダニに噴霧すると、洗剤の界面活性剤がダニの体表を覆い呼吸ができなくなるので窒息死させることができるのです。

項目詳細な手順とポイント
手順2Lの水に対し、食器用洗剤を数滴(1%程度)混ぜてスプレーボトルに入れます。ダニが密集している場所に直接吹きかけます。
ポイント洗剤液をかけた後、ダニの動きが止まったら、必ず水で洗い流すかぞうきんで優しく拭き取り(潰さないよう注意)、残骸を処理してください。 洗剤は水で薄めることで、壁や床材への影響を最小限に抑えられます。
注意点洗剤が残ると床材が滑りやすくなったり、コケがつきやすくなったりする可能性があるため、必ず後で水洗いすることが重要です。

これらの方法は手軽なので、すぐに駆除することが可能です。

しかし、「毎年発生する」「対策が追いつかない」という場合は、専門の殺虫剤や根本的な再発防止策の検討をおすすめします。

徹底的に駆除したい方へ!効果的な殺虫剤と予防策

こちらでは、タカラダニに効果的な薬剤の種類と、根本的な予防策をご紹介します。

1. 効果が高い!おすすめの殺虫剤

タカラダニ専用の殺虫剤は少ないですが、一般的な「不快害虫用」の殺虫剤でも、特定の成分が含まれていれば高い効果を発揮します。

特におすすめなのは、以下の2種類です。

❶ 待ち伏せ効果のある「残効性スプレー」

タカラダニの駆除と侵入防止に最も効果的なのが、殺虫成分が長期間残る残効性の高い液体スプレーです。

  • 有効成分: ピレスロイド系(例:シフルトリン、ペルメトリンなど)が含まれているものを選びましょう。ピレスロイド系は即効性が高く、多くの不快害虫に効果があります。
  • 使用方法:
    • 発生しているダニに直接噴霧して駆除するだけでなく、窓のサッシ、ドアの隙間、コンクリートのひび割れなど、ダニが屋内に侵入しそうな経路に事前に吹き付けておくことで、予防効果も期待できます。
    • 成分が雨や日光で流れ落ちるため、定期的に散布すると効果が持続します。

❷ コケごと退治する「コケ駆除剤(屋外用)」

タカラダニの主なエサは、コンクリートなどに付着するコケや藻、花粉です。このエサ自体を絶つことが、発生を根本から抑える重要な一手となります。

  • 使用方法: タカラダニが大量発生しているコンクリートや外壁に、コケ駆除剤を散布します。コケが枯れることで、ダニはエサを失い、その場に留まらなくなります。
  • 注意点: 植物が近くにある場合は、薬剤がかからないよう注意して使用してください。

2. タカラダニの発生を予防する根本的な対策

目に見えるダニを駆除するだけでなく、「もう二度とこの大量発生を見たくない」という願いを叶えるのが、予防対策です。

❶ 発生源の「コケ」を徹底的に除去する

タカラダニはコケを食べるだけでなく、コケの裏側に産卵する習性があります。そのため、コケを取り除くことが、最も有効な予防策となります。

  • 高圧洗浄機:最も効率的で、コケとダニの残骸、そして花粉を一掃できます。
  • ブラシと洗剤:高圧洗浄機がない場合は、デッキブラシと中性洗剤で、コケをゴシゴシと洗い落としましょう。
  • 時期:タカラダニの活動が活発になる前の春先(3月~4月頃)にコケを除去しておくと、発生を大幅に抑えることができます。

❷ 卵が孵化する時期に「予防スプレー」を散布する

予防効果をさらに高めるには、活動期が始まる前に「バリア」を張っておくことが有効です。

  • タカラダニの活動が始まる4月上旬〜中旬に、窓のサッシやベランダ、外壁などに残効性の高い殺虫剤を散布しておきましょう。

これらの予防策を徹底すれば、来年には赤いダニに悩まされる可能性は格段に下がります。

自力を諦めてプロの駆除業者に頼るべき判断基準

ご自分でできる限りの対策を試された後も、「赤いダニ(タカラダニ)が減らない」「毎年大量発生して憂鬱だ」と感じているなら、プロの駆除業者に依頼しましょう。

1. 業者に依頼すべきケース

以下のどれかに当てはまる場合は、プロに任せることをおすすめします。

❶ 高所作業や広範囲の駆除が伴う場合

戸建て住宅の2階以上の外壁、屋根、屋上など、高所での作業が必要な場合。

  • 危険性の回避: ご自分で不安定な梯子を使って高圧洗浄や薬剤散布を行うのは、落下の危険を伴います。業者は安全対策と専用の機材(高所作業車など)を持っています。
  • 徹底的な除去: 発生源である屋上のコケや、広範囲の壁面を徹底的に洗浄・薬剤処理するには、個人の力では限界があります。

❷ 賃貸やマンションなど、建物全体への対策が必要な場合

集合住宅のベランダや共用廊下で発生した場合は、建物全体での駆除が必要です

  • 共用部分の対策: 管理会社やオーナーの許可が必要な共用部分への薬剤散布や洗浄は、プロの業者が管理会社と連携して行うのがスムーズです。
  • 再発のリスク: 隣接する部屋や上階から継続的にダニが移動してくる場合、自分のベランダだけ対策してもすぐに再発してしまいます。

❸ 自分でできる対策を講じても、毎年必ず大量発生する場合

市販の薬剤や徹底的な水洗い、コケ除去を試しても、翌年にまた同じ場所に大量発生する場合は、薬剤が効いていない場合や、ダニの卵が孵化するサイクル・建物構造などの環境が理解できていないことがあります。

  • 専門的な調査と強力な薬剤: 業者は、一般に市販されていない強力な業務用薬剤を使用できます。
    また、ダニが発生しやすい環境や建物の構造を理解し、見えにくい部分の発生源(建物の隙間など)を特定して対処できます。

2. タカラダニ駆除の費用相場と作業内容

タカラダニ駆除の費用は、作業範囲使用する薬剤によって大きく変動します。

作業内容費用相場(目安)
ベランダ・窓周りのスポット駆除1.5万円〜3万円程度
外壁一面や広範囲の駆除・洗浄3万円〜10万円程度
屋上含む建物全体の徹底駆除10万円以上

作業内容: 主に高圧洗浄によるコケ・ダニの除去と、残留性の高い薬剤散布のセットで提供されます。業者が行うことで、手間なく安全に、高い予防効果を得られます。

3. 信頼できる駆除業者の選び方

タカラダニ駆除業者を選ぶ際は、以下のポイントをチェックしてください。

  • タカラダニの駆除実績が豊富か: 不快害虫の駆除実績が豊富で、タカラダニ特有の生態(コケがエサ、潰すとシミになる)を理解している業者を選びましょう。
  • 料金体系が明瞭か: 「一式〇〇円」といった曖昧な見積もりではなく、作業内容、使用する薬剤、範囲ごとの料金が明確に提示されるか確認しましょう。
  • 保証やアフターフォローがあるか: 駆除後の再発時の保証期間や、駆除後の予防策についての相談に乗ってくれるかを確認しましょう。

「どこに頼めばいいか分からない」「複数の業者を比較して、一番納得できるところに依頼したい」場合、信頼できる業者のみを掲載している一括見積もりサービスを利用する方法もあります。

タカラダニ駆除に対応できる優良業者を探すには、以下の害虫駆除のおすすめ業者の記事からご確認ください。


害虫駆除のおすすめ業者に関しては「害虫駆除の優良業者おすすめ9選!料金相場と失敗しない選び方」の記事で紹介していますので、よろしければご確認ください。

こちらでダニの駆除に関する情報を発信しています。是非、こちらの記事もご覧ください。

赤ダニ(タカラダニ)の駆除に関するまとめ

赤い小さなダニは「タカラダニ」という人体に無害なダニです。

人体には無害ですが、赤い小さな虫が大量に発生するというのは、とても不快なものです。また、駆除しようと思って潰してしまうと赤い体液が出て落ちづらいシミを作ってしまいます。

赤ダニが洗濯物についてしまい赤いシミをつけてしまったり、家に入り込んで壁紙に赤いシミができるなどするのは、十分被害と言えます。

赤ダニはある程度まで自力で駆除できますが、うまく駆除できない場合には業者に依頼することも検討しましょう。

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この記事を書いた人

さとるのアバター さとる 元駆除会社社員

普段はいくつかのWEBメディアで記事コンテンツを作っています。こちらでは害獣・害虫駆除について書いていきます。

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