アライグマは天敵で駆除できる?効果的な被害対策3選!追い出しから侵入封鎖まで

天敵によるアライグマ天敵駆除

アライグマが建物に侵入してしまったら、早く出ていってほしいと思うものです。

できれば出会わずに、天敵となるような動物やアライグマが嫌いなものをおいて出て行ってくれれば良いのですが。

こちらの記事では、アライグマの点滴となる動物がいるのか・被害を広げない方法・最善の駆除方法についてご紹介します。

アライグマの被害を受けられている方の参考になれば幸いです。

アライグマの特徴
アライグマ

アライグマは本来北米原産の特定外来生物であり、その強い繁殖力と適応能力から、都市部や農村部で深刻な害獣被害を引き起こしています。

害獣としての大きな特徴は、手先が器用で、家屋への侵入や農作物の食い荒らしを得意とすること、そして雑食性ゆえに様々なものを食べることです。

痕跡としては、足跡が人間の子どもの手形に似ており、前足と後足ともに五本の指が長く、爪痕がはっきりと残るのが特徴で、大きさは前後足ともに約五から八センチメートル程度と比較的大きめです。

一方、フンは直径二から三センチメートル、長さ五から十五センチメートル程度の細長い形状で、未消化の種子や昆虫の殻などが混ざっていることが多く、強い悪臭を放ちます。

また、アライグマには同じ場所に何度も排泄する「ため糞」の習性があるため、天井裏や屋根裏といった特定の場所に大量のフンが集中して見つかった場合は、アライグマの可能性が高いと判断できます。

目次

アライグマの「天敵」は日本に存在するのか?

アライグマの被害に遭っている方にとって、「天敵の力でアライグマを追い払えないか?」と考えるのは、自然に出ていってもらえる良い発想です。危険なことをせずに、自然に解決できたら、こんなに良いことはありません。

1. 日本におけるアライグマの生態系の現状

残念ながら日本にはアライグマの天敵はいません

日本には、アライグマの成獣を継続的かつ安定的に捕食し、その数を自然に抑制できるほどの「明確な天敵」は、ほぼ存在しません。

アライグマは、本来北米大陸に生息していた動物で、以下のような理由から日本の環境では強い立場にいます。

  • 雑食性で適応能力が高い: 魚、昆虫、農作物、生ゴミなど何でも食べ、生息地を選びません。
  • 強力な捕食者がいない: 北米ではオオカミやクーガー(ピューマ)などが天敵ですが、残念ながらこれらの強力な捕食動物は日本の都市部や農村部には生息していません。
  • 手先が器用: 複雑な構造の建物への侵入や、フタを開けるなどの行動も得意で、日本の家屋構造であれば簡単に侵入できます。

こうした理由から、日本の都市近郊や農村に入り込んだアライグマはほとんど脅威なく繁殖し、その生息範囲を広げているのが現状です。

2. 誤解されがちな「天敵」候補とその有効性

日本の肉食動物は天敵にならないのでしょうか。

候補となる動物捕食の可能性なぜ「天敵」として機能しないのか
クマ可能性はある遭遇する場所が限られており、アライグマの生息地(都市近郊)と重ならないため、数を抑制する力はない
大型の猛禽類(オオタカなど)仔アライグマは捕食する成獣のアライグマは大きく力が強いため、猛禽類が襲うリスクが高い。主に狙うのは抵抗力の弱い仔(こ)アライグマに限られる。
大型の犬(野犬など)喧嘩になる可能性偶発的な戦闘はありますが、計画的に数を減らす「天敵」としての役割は果たしません

仮にこれらの動物がアライグマを襲うことがあっても、それはごく偶発的な出来事であり、現在深刻化しているアライグマ全体の数を減らし、家への侵入を防ぐほどの力は持っていません。

天敵の「臭い」を利用した対策の限界

天敵の存在を知ると、「その天敵の尿の臭いフンを利用して、アライグマを追い払えるのでは?」と考えますよね。実際に、キツネやオオカミの尿を成分とする忌避剤も販売されています。

ですが、これも持続的な効果を期待するのは難しいのが現実です。

  • 慣れ(馴化): 設置当初は警戒しても、アライグマは非常に学習能力が高いため、その臭いに危険がないとわかるとすぐに慣れてしまいます。
  • 効果の持続性: 尿や忌避剤の臭いは時間とともに薄れます。効果を維持するには、頻繁に再設置する手間と費用がかかります。
  • 飢餓: 強い空腹や、安全な寝床(屋根裏など)を確保したいという欲求は、天敵の臭いよりも強く、アライグマを再び敷地へ引き戻します。

アライグマの対策に関するアンケート

アンケート概要

調査期間:2025年5月全期間

調査方法:当サイト独自Webアンケート

調査対象:アライグマの被害に遭われている方

調査内容: アライグマの対策に関するアンケート

調査結果:有効回答数15件

こちらでは、アライグマの被害に遭われている方のアライグマの対策に関するアンケートをご紹介します。

Q1.アライグマの被害に遭われて、最も深刻な問題は何ですか?(最大2つまで選択)

Q1.アライグマの被害に遭われて、最も深刻な問題は何ですか?
回答回答数割合
A. 屋根裏や床下の騒音・異臭による精神的ストレス6件40%
B. 建物の破損(軒天、壁、断熱材の損傷など)5件30%
C. 農作物や家庭菜園の食害、家畜への被害2件15%
D. 感染症のリスクやフン尿による不衛生さ1件10%
E. その他1件5%

アライグマの被害で最も深刻なものは、騒音や異臭による精神的ストレスや建物の損傷です。

Q2.アライグマの被害に対してどんな対策をしようとしていましたか?(単一回答)

Q2.アライグマの被害に対してどんな対策をしようとしていましたか?
回答回答数割合
A. 天敵の臭いなど、安価で簡単な方法で追い払えること8件55%
B. アライグマの生態を知り、自己対策のヒントを得たい4件25%
C. 法律に関わらず、簡単に捕獲・駆除できる方法があるか知りたい1件10%
D. 最終的に業者に頼る際の参考情報が欲しい2件10%

アライグマの被害に対し、ある程度自力で対策したいという回答が多くありました。しかし、アライグマは凶暴ですので自力での対策はおすすめできません。

Q3.アライグマの対策・駆除について、現在考えていることはどれですか?(単一回答)

Q3.アライグマの対策・駆除について、現在考えていることはどれですか?
回答回答数割合
A. まずは自力での追い出し・忌避を試したい5件35%
B. 侵入経路を自分で封鎖しようとしている4件25%
C. 業者選びを始めており、情報収集をしている(業者依頼に前向き)5件30%
D. まだ何も行動できていない1件10%

アライグマの対策・駆除についても、まずは自力で対策をしたいと考える方が多いようですが、自力での対策は十分に注意する必要があります。

Q4.アライグマ駆除を業者に依頼することをためらう最大の理由は何ですか?(単一回答)

Q4.アライグマ駆除を業者に依頼することをためらう最大の理由は何ですか?
回答回答数割合
A. 費用が高額になるのではないかという金銭的な不安8件50%
B. 悪徳業者による手抜き工事や追加請求への不安4件25%
C. 駆除後、すぐに再発するのではないかという不安2件15%
D. 依頼するのが面倒、どこに頼めばいいか分からない1件10%

アライグマの駆除を業者に依頼するのをためらう理由は、金銭的な不安や手抜きなどへの不安です。信頼できる業者をいかに見つけるかが鍵となります。

Q5.対策を行う上で、最も重要視する点は何ですか?(単一回答)

Q5.対策を行う上で、最も重要視する点は何ですか?
回答回答数割合
A. 再発しない(侵入経路の完璧な封鎖)7件45%
B. 費用が安いこと(コストパフォーマンス)4件30%
C. 迅速な対応ですぐに被害を止められること2件12%
D. 感染症対策や清掃まで徹底してくれること2件12%

アライグマへの対策で重要視する点は「再発しないこと」です。これは、長期の再発保証のついた業者を選ぶことをおすすめします。

自力でアライグマ被害の深刻化を防ぐ3つのステップ

天敵の力に頼れないとなると、別の方法でアライグマの被害を食い止めなければなりません。こちらでは現実的な対策を3つのステップに分けて解説します。

ステップ1:一時的な「追い出し」で敷地から遠ざける

アライグマが建物や敷地にいることが確実な場合、まずは一時的にでも外へ出すことが最優先です。

これを怠ると、次のステップとなる「侵入封鎖」の際に、アライグマを屋内に閉じ込めてしまい、建物内部での死亡・腐敗などが起こり、建物が傷んだり悪臭を放ったりします。

実行すべき即効性のある忌避方法

対策内容注意点
強い光や音夜間に強力なLEDライトやフラッシュライトを照らし続ける。アライグマは夜行性で、環境の変化や刺激を嫌います。環境に慣れると効果が薄れます。一時的な威嚇に留まります。
刺激臭の利用木酢液(もくさくえき)やクレゾール石鹸液など、刺激の強い液体を染み込ませた布を設置する。市販の忌避スプレーも効果的です。臭いが薄れると効果が切れます。屋根裏など換気の悪い場所での使用には注意が必要です。
アライグマの睡眠を邪魔する日中に屋根裏などをドンドンと叩き、音を立てて安心できなくさせる。相手が起きている夜間に行うと、反撃されるリスクがあるため、日中に行うのが基本です。

💡 これらの対策は、あくまで「その場から一旦退去させる」ための一時的な手段です。
アライグマは執着心が強く、餌場や安全な寝床を見つけると必ず戻ってきます。
大切なのは、追い出したらすぐに次のステップをに移ることです。

ステップ2:再侵入を許さない侵入経路の徹底封鎖

一時的にアライグマを追い出せても、侵入経路が残っている限り、再侵入は時間の問題です。この「侵入経路の徹底封鎖」こそが、アライグマ被害を恒久的に解決するための最重要ポイントです。

アライグマは直径8cmほどの隙間があれば侵入可能と言われています。以下の場所を徹底的に確認し、強度の高い素材で塞ぎましょう

  • 屋根裏への侵入経路: 軒天の隙間、瓦のズレ、雨どいの破損箇所、換気扇の隙間、壁のひび割れ。
  • 床下・基礎への侵入経路: 基礎コンクリートのひび割れや通気口(特に格子が破損している場合)。
  • 出入口付近: 閉め忘れがちなペット用の扉(キャットフラップなど)、施錠されていない倉庫やガレージ。

封鎖に使うべき素材

  • 金網(パンチングメタル): アライグマが破れない、網目の細かい、強度のある金属製の網を使用します。プラスチック製や目の粗い網では、簡単に引き破られてしまいます。
  • パテやモルタル: 小さな隙間やひび割れは、硬化するパテやモルタルでしっかりと埋めます。

⚠️ 注意点: 侵入封鎖は、アライグマが完全に外にいることを確認してから行ってください。
もし中に閉じ込めてしまうと、パニックになったアライグマが家の中を破壊して脱出しようとしたり、中で餓死して悪臭を放ったりする二次被害が発生します。

ステップ3:法律を知る!「捕獲・駆除」の正しい流れ

アライグマの被害が深刻で、忌避や封鎖だけでは追い出しができない場合、最終手段として「捕獲・駆除」となりますが、「捕獲・駆除」には日本の法律が深く関わってきます

  • 鳥獣保護管理法(鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律): アライグマは、この法律で保護される「鳥獣」に該当するため、原則として許可なく捕獲・殺傷することはできません。違反すると、罰則が科せられる可能性があります。
  • 捕獲の許可: 被害を避けるためにアライグマを捕獲したい場合、個人であっても自治体(市役所など)に「有害鳥獣捕獲許可」を申請し、許可を得る必要があります。
  • 自己処理の難しさ: 申請手続きの煩雑さ、捕獲後の処理(特定外来生物であるアライグマの適切な処分)の難しさから、個人で最後まで対応するのは非常に困難です。

申請手続きの代行から、安全で確実な捕獲、そして適切な処分までを一貫して行えるのが、専門の駆除業者です。
被害が長引き、健康被害や建物の損壊が心配な場合は、業者へ相談するのが最も早く、法的にも問題のない解決策といえます。

なぜプロの駆除業者に頼むのが一番良いのか

アライグマの被害に遭ったら、「できるだけ自分で、安く解決したい」と考えるのは当然なことです。

しかし、被害が深刻化している場合や、再発を根本から防ぎたい場合には、プロの駆除業者に依頼するのが一番良い解決策となります。その理由は以下のとおりです。

1. 法令遵守とリスクゼロの確実な駆除

アライグマは、「鳥獣保護管理法」によって守られており、許可なく捕獲・殺傷することはできません。

素人の対応プロの対応
法的なリスク: 無許可で捕獲・処分すると、罰金や懲役といった重い罰則を受けるリスクがある。

身体的なリスク: アライグマは気性が荒く、噛まれたり引っかかれたりする危険がある。また、人畜共通感染症(アライグマ回虫症など)の感染リスクも高い。
法的手続きの代行: 駆除に必要な市町村への捕獲許可申請を代行。利用者は面倒な手続きから解放され、安心して任せられる

安全の徹底: 専門の防護服と知識で作業するため、感染症や怪我のリスクを最小限に抑えることができる。

2. 再発を許さない徹底した侵入経路の特定と封鎖

アライグマ被害の再発はほぼ、「侵入経路の特定漏れ」が原因です。プロはこうした侵入経路の特定に経験が豊富のため、再発がしづらいのです。

  • プロの診断力: 業者はアライグマの習性を熟知しているため、素人では気づきにくい高所の小さな隙間、壁の内部、複雑な配管周りなど、全ての侵入経路を見つけ出します。
  • 高品質な封鎖工事: 破られやすい網やパテではなく、アライグマが破壊できない強度を持つパンチングメタル(金属板)や金網を用いて、隙間なく確実な封鎖工事を行います。
  • 根本解決の保証: 多くの優良業者は、駆除後の再侵入を防ぐために数年間の保証期間を設けています。保証があることで、万が一再発しても無償で再対応してもらえ、不安なく生活できます。

3. 健康と住宅を守る衛生環境の完全回復

アライグマは、家屋に侵入している間にフンや尿を大量に残します。これらを放置することは、単に汚いだけでなく、深刻な問題を引き起こすため徹底的な消毒と消臭が必要です。

  • 病原菌・寄生虫の除去: アライグマのフンには、人間に重篤な神経症状を引き起こすアライグマ回虫の卵など、危険な病原体が含まれています。業者はこれらの汚染物を適切に除去し、強力な薬剤で殺菌・消毒します。
  • 断熱材の修復・消臭: 尿やフンで汚染された断熱材は交換し、マーキングされた臭い(フェロモン)が残らないよう強力な消臭作業を行います。臭いが残ると、別のアライグマを引き寄せる原因となるため、この消臭作業は非常に重要です。

つまり、プロに依頼することは、単なる「アライグマの捕獲」ではなく、「被害に遭う前の安全で清潔な生活」を取り戻すためのトータルサービスを受けることになります。

「自分でなんとかしよう」と時間を費やし、被害が拡大するほど最終的な修繕費用も膨らんでしまいます。 早期にプロに相談し、根本的な解決を図るのが、結果的に最も時間と費用を節約できる最善策となります。

アライグマ駆除におすすめの駆除業者3選

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害獣駆除のおすすめ業者に関しては「害獣駆除おすすめ業者10選!料金相場と選び方も紹介!」の記事で紹介していますので、よろしければご確認ください。

こちらでアライグマ駆除に関する情報を発信しています。是非、こちらの記事もご覧ください。

天敵によるアライグマ駆除に関するまとめ

建物にアライグマが侵入してしまったら、できれば天敵になるようなものを利用して顔を合わさずに出ていってもらいたいものです。

ですが、アライグマは日本の固有生物ではないため、日本には天敵がいません。そのため、自力での追い出しか専門業者に駆除を依頼することになります。

しかし、単に追い出しても帰巣本能で戻ってきてしまったり、侵入していた時のフンなどで建物を腐らせたりなど、多くの問題があるため、プロの駆除業者に依頼するのが一番効率が良い方法といえます。

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この記事を書いた人

さとるのアバター さとる 元駆除会社社員

普段はいくつかのWEBメディアで記事コンテンツを作っています。こちらでは害獣・害虫駆除について書いていきます。

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